
監督:アルフォンソ・キュアロン
脚本:アルフォンソ・キュアロン カルロス・キュアロン
キャスト:ガエル・ガルシア・ベルナル ディエゴ・ルナ マリベル・ベルドゥ
2002 メキシコ
■Story
メキシコシティに住むフリオ(ガエル・ガルシア・ベルナル)とテノッチ(ディエゴ・ルナ)は大の親友。いつもガールフレンドやドラッグのことばかり考えて、退屈を持て余していた。そんなある日、美貌の人妻ルイサ(マリベル・ベルドゥ)と出会い、本当にあるかどうかも分からない「天国の口」というビーチを目指して、3人は旅に出ることになる…
■Review
なかなか劇場に行けないので、大好きなこの映画をDVDで鑑賞。
見終わった後の気分はやっぱり…は〜、メキシコ行きたい〜。というもの。
青春映画としてもロードムービーとしても秀逸だけれど、もうそのまんまメキシコなのです。
原題は、"Y Tu Mama Tambien"。直訳すると「お前の母さんとも」って感じ。
最後の方にフリオがテノッチに向かって言うセリフの一端なんですが、ちょっと綺麗すぎる印象の邦題よりも、個人的にはこのシンプルな原題の方に愛着があります。
メキシコシティの渋滞。デモ行進。
ホテルの割れたガラス窓。
葉っぱがたくさん積もったプール。
薄暗いレストラン。
人形を並べてたたずむ老婆。
思わず駆け出したくなる美しい白いビーチ。
どこを切り取っても、メキシコそのままなんだという気がします。
全く飾らないありのままの姿にも思えるし、逆に、とてつもなく儚くて美しい景色にも見える。
その中で暮らす、フリオとテノッチのような若者達も。
ひたすら下品でおバカな話で盛り上がる若い二人のやりとりは、楽しくて大好き!
情熱の赴くままに年上の美女と旅に出る姿は嫌味がないし、そのパワーに憧れさえ抱いてしまう。おバカで下品には違いないけれど、むしろかわいいんだよね〜。それでも全編そのテンションだったら、ただのおバカ(でも愛しい)映画になるかもしれないけれど、時折入る乾いた口調のナレーションや、流れていくメキシコの風景がグッと引き締めていて、違う作風に仕上げているあたりは上手いなぁ。
ルイサとの旅を通して少しの人生の苦味を味わって、二人の若者がたどり着いたのは、大人のスタート地点。カフェで再会した二人がまた別れる静かなラストシーンも、気にっています。
それにしても、ガエルもディエゴも若いっ。
…とは言っても、当時既に20歳過ぎくらいだったはずなんだけれど。二人ともラテン系にしては童顔なので、17歳の役を演じても全然違和感ないですね。
初めて見た時は、スペイン人妻のルイサにはあまり入れ込むことがなかったんだけれど、今回はちょっとだけ彼女の視点に立って眺めることができたように思います。ルイサを演じるマリベル・ベルドゥは、ペネロペみたく色気たっぷりのラテン美女ではないけど、違った魅力があって好き。水着姿で砂浜を歩く後姿は、抜群にカッコよかった!
ちなみにこの映画、サントラもオススメですよ〜。
随分前にメキシコで購入したものですが、今でも時々聴いているお気に入りの一枚。カフェ・タクーバからフランク・ザッパまでバラエティに富んでて、なかなか聴き応えアリです。7曲目の"Go Shopping"は、昔日本で車のCMにも使われてましたね〜。ぜひお試しあれ。