上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

railroad

監督:チェマ・ロドリゲス
2006 スペイン 

■Review

舞台はグアテマラシティの一角、"Linea"(リネア)と呼ばれる線路沿いの貧民街に住む、娼婦達が主役の物語。男性からの暴力や社会からの差別を受け、劣悪な環境の中で暮らしている売春婦達が、社会に問題提起をするためにサッカーチームを作った、その過程を追うドキュメンタリー。

中南米を舞台にしたこの手の話には、どうしても余計に感情移入してしまう。
あまりに痛い話だったらどうしよう、なんて思っていたけれど、心が折れてしまうことはありませんでした。それは、彼女達が苦しみながらも将来の夢を持ち、笑うことを忘れないからだと思う。ラテンらしいと一口で言ってしまうとあまりにも簡単だけれど、生き抜く力強さには賞賛を覚えずにはいられないのです。

警官からの賄賂の要求や暴力に怯え、周囲からは常に冷たい視線で見られる娼婦達。彼女達の誰一人として、好き好んでその仕事を選んだ訳ではないのにね。精一杯のおしゃれをして、戸口で客を待つ彼女達の姿は哀しい。それでも、子供を育て、家族を養っていくための選択。自分の力で生きているという小さな誇りを持ち、子供達がちゃんと学校に行って、将来は立派な仕事に就くことを夢見ている。

そんな彼女達がサッカーチームを作って、自分達の劣悪な環境を世間にアピールすることを思いついた!「私達(売春婦)がデモをしたって誰も見向きもしないでしょう?だからサッカーチームを作ったら、注目されるんじゃないかと思ったの。」

彼女達のチーム、リネア・オールスターズは注目され、人気を集めると同時に、当然のことながら周囲からひどいバッシングを受けます。「一緒にプレーするとエイズが移るから」「娼婦が国の代表だなんて恥ずかしい」。こんな言葉にあきれたり、憤りを覚えるけれど、彼女達はくじけないんだよね。「娼婦がグアテマラの国旗を振っていけないという法律があるの?」なんて反論する姿は、いっそ小気味がいいんだもの。

チームの応援団長である、元娼婦マリナのエピソードが印象的。
昔、男からの暴力で片目の視力を失ってしまった彼女は、洪水で家も失ってしまう。それでも、神様からの贈り物だというインディヘナの男性と一緒に暮らし、彼が建ててくれた新しい家に感謝の涙を流す。材木とトタンでできた吹いたら飛んでしまうそうな家の中で、窓からの景色を眺めて美しいと言う彼女の姿は、まるで寓話みたいで、心が震えてしまう。

彼女達の運動は一時的に注目されたものの、残念ながら、良識的(!)な各団体から猛烈なバッシングを受け、エルサルバドルへの遠征を最後に終わってしまいます。現実は非情なまでに厳しいけれど、それでも何かが残ったものがあると思いたい。遠征先で勝利の歓喜に酔いしれ、美しいグアテマラの遺跡や自然を望んだ経験が、ただ一時の幸せな夢で終わって欲しくはないから。

☆公式サイトはコチラ



こんばんは~。
私はマリナの詩人っぷりが好きです。
幸せだとか、美しいなと感じるのは、
自分の心持ち次第だってことを改めて感じました。
あと、Prostitutaって言葉をこんなにも聞くことになるとは
大学時代には思ってなかったな~と思った。
【2008/01/27 23:24】 URL | えりりん #-[ 編集]
えりりん、こんにちは~。
チーム名を決めるとき、putas de linea っていうチーム名に
なったらどうしよう~って思ったよ(笑)
マリナの存在はいいよね。
確かに詩人だわ~。
彼女のエピソードは、どこか寓話的だった。
幸せだと呟く彼女の姿を見ると、何かイヤなことがあって
弱音吐いてる自分達が情けないなって、思っちゃう。
【2008/01/28 12:43】 URL | Nyaggy #-[ 編集]














管理者にだけ表示を許可する


| HOME |


Design by mi104c.
Copyright © 2017 And life goes on, All rights reserved.



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。