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fidel

監督・脚本:ジュリー・ガヴラス
キャスト: ニナ・ケルヴェル ジュリー・ドパルデュー フェルナンド・アコルシ バンジャマン・フイエ 
2006 フランス 

■Story

アンナ(ニナ・ケルヴェル)は裕福な家庭に暮らす、9歳の女の子。優しい両親と可愛い弟、大好きなお手伝いさんと一緒に、庭付きの大きな家で幸せに暮らしていた。そんなアンナの平穏な生活がある日、一変してしまう。チリに出かけて帰ってきた両親が、共産主義者になってしまったのをきっかけに、家まで引っ越さなくてはならなくなってしまう。突然の変化に戸惑い、反発するアンナ…全部、フィデルのせいなのね!?

■Review

フィデルは、キューバ革命の指導者フィデル・カストロのこと。
タイトルに惹かれての鑑賞だったけれど、瑞々しい少女の成長記録にすっかり虜に!女性監督ジュリー・ガブラスの感性が光ります。

ともすれば押し付けがましくなってしまうかもしれない題材を、9歳の少女の目線から眺めることで、上手く観客を引き込んでいると思う。弁護士の父親と、雑誌記者の母親を持ち、ミッション系スクールに通う9歳の少女・アンナ。ブルジョワ階級の家庭で何不自由なく暮らしていたアンナに、ある時突然変化が訪れる。両親が、キョーサン主義者になってしまったのだ。

どうして、狭い家に引っ越さなきゃいけないの?
どうして、家にはいつもたくさんの人が来るの?
どうして、大好きな宗教学の授業を受けちゃいけないの?

9歳って微妙なお年頃ですよね~…。
きっとアンナがあと5歳年をとっていたら、両親に理解を示すか、それとも逆に、反発して自立しようとしたかもしれない。5歳若かったら、素直に何もかも受け入れたかもしれない。現に弟のフランソワは、柔軟にこの変化を受け入れているんだもの。

キョーサン主義だなんて得体の知れないもののために、彼女の愛していた小さくて平和な世界が奪い去られてしまったのだから、アンナがこんな疑問を持つのは至極当然とも思えます。理想に燃える両親や周りの人間達でなく、9歳のアンナの目線で話が進められていくので、自然と彼女の立場で一緒になって考えてしまう。自らの理想や主義のために子供達を振り回す両親を見て、ちょっとばかり腹立たしさも覚えるし、理不尽だなぁと思ってしまうのです。

それでも、最初は自分の事ばかりに目を向けていたアンナが、親たちもそれぞれに悩んだり、苦しんでいるということに気が付いて、次第に周りに目を向けるようになっていくんですよね。主義思想そのものをキチンと理解しているのでもないし、何もかも受け入れられるという訳ではないけれど、彼女なりに考えて、少しずつ、少しずつ、成長していく姿はたくましくて、眩いくらいにキラキラしてる。きっと大人が考えているよりも、子供は敏感に物事を感じ取ることができるんだよね。羊の説話でアンナが先生相手に啖呵をきったところなんて、心の中で拍手喝采してしまった!

親友のセシルとの大ゲンカも、弟を連れて家出するエピソードも大好きだけれど、一番印象に残っているのは、スペインにある父親の生家を尋ねるエピソード。色鮮やかなフランスの映像に比べ、暗いトーンのスペインの旧家の様子はなんとも不気味なんだけれど、不思議と懐かしい気がする。自分の知らない土地で、自分の知らない若い頃の父親に出会う事は、ちょっと恐くて、でも、きっとワクワクすることだったに違いない。

9歳の少女アンナを魅力たっぷりに演じた、ニナ・ケルヴェルは文句なしにかわいいです~。
眉間にシワが寄りっぱなしでも、生意気な口を利いても、それすら魅力的。

この作品の魅力の多くはアンナの成長であったと思うけれど、70年代のフランスという時代の描き方も興味深かったです。世界がその動向に注目したチリのアジェンデ政権発足、スペインのフランコ独裁、共産主義を支持する人達による運動、一方ではそれに反対する人々、果てはフェミニスト運動まで、主義主張そのものの是非というよりも、その時代の流れにあった熱気を肌で感じることができます。「フランコは人殺し!」と叫んでデモ行進をするシーンでは、『サルバドールの朝』を思い出してちょっと胸が熱くなってしまった。

俯瞰でとらえたラストシーンも、とっても素敵!

☆公式サイトはコチラ



Nyaggyさん、こんにちは。
サルバドール絡みの感動もありましたよねー。
タイトルが印象的ゆえに、つい主人公の女の子をフィデルちゃんと書きそうになってしまう私です。
じゃなくて、アンナのニナちゃん、めちゃめちゃ可愛かったですよね。
可愛い子は世にたくさんいるのだろうけど、この子を選べたところから既に女性監督ならではの感性を感じますー。
でも、私、この映画、いくつかのシーンで瞼が閉じたのかもしれません。
父親の生家をたずねるシーンなどが思い出せないような・・・^_^;
でもでも、本作はとても気に入りましたよー。
【2008/02/01 08:16】 URL | かえる #LkZag.iM[ 編集]
かえるさん、こんばんは~。
アンナ役のニナちゃん、ほんっとカワイイです~。
気が強くて独立心のあるキャラも含めて、チャーミングな子でした。
これがデビュー作だなんて、これから先も楽しみだわ。
スペインに行くシーンは短くて、ほとんどセリフも無かったんです。
フランスとの対比を強調したかったのか、風景もどことなく
荒涼としてました。
いずれにしても、ラヴリーな作品でしたね~。
【2008/02/01 18:21】 URL | Nyaggy #-[ 編集]
Nyaggyさん、こんばんは☆
初めまして、紗々と申します。
この映画、観たいな~と思っていたところだったので、つい書き込みさせていただきました。
最初は主人公がフィデルちゃんで、自分を責めてるのか!?と思ってましたが、とんだ思い違いなんですね~笑
フィデル・カストロについてや共産主義について、さほど知識がないのですが、それでも楽しめる映画ですか??
この記事を読んで、重いテーマを少女の目線から描く、というのを知り、ますます観たくなりました。

またおじゃまさせていただきます。
私も映画のブログをやっているので、(細々とですが)よかったら遊びにきてくださいね。
【2008/02/05 22:34】 URL | じんの 紗々 #4TUF.cSM[ 編集]
じんの紗々さん、こんにちは~。
コメントありがとうございます♪
この作品、激動の時代が背景にはなっていますが、子供の目線で
語られているので、全然小難しくないですよ。
むしろ、主演のアンナちゃんと一緒になって、色々考えたり
できるんじゃないかな~っと思います。
とてもチャーミングな作品なので、ぜひぜひご覧になって下さいね。

私も遊びに行かせて頂きますね~♪
【2008/02/06 12:34】 URL | Nyaggy #-[ 編集]
こんばんは♪
TB&コメントをありがとうございました!

弁護士だったパパがいきなりキョーサン主義になったのは驚きました。
何故?と思ったのですが、それは最後に故郷への旅で少し明らかになりましたね~。
大人の都合で子供を振り回すのは個人的にはあまり好きではないのですが、アンナがいろんなことに興味を示しつつ自分なりに理解し前に進んでいったので安心しました。
【2008/04/17 22:57】 URL | ミチ #0eCMEFRs[ 編集]
ミチさん、こんにちは♪
そうそう、パパは弁護士だったのですよね。
彼の場合は自身のルーツにも裏打ちされてのことだけれど、
あのご時勢、インテリ層の中で思想に影響を受けた人達は
案外多かったのかもしれませんね。

確かに親達の押し付けは如何なものかと思ってしまいます…。
どうやっても、子供は少なからず影響を受けてしまうでしょうし。
でも、アンナの成長っぷりにはとても魅せられてしまいました。
【2008/04/18 13:02】 URL | Nyaggy #-[ 編集]














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チャーミングな主人公、センスあふれる作品。楽しくポップなのに、テーマにはしみじみ。 1970年代初頭のパリ。、カトリックのお嬢様学校に通う9歳のアンナの、弁護士のパパ、雑誌記者のママ、弟の家族に変化が訪れる。監督は、社会派監督コスタ=ガヴラスの娘なのだっ かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY【2008/02/01 07:39】
映画館にて「ぜんぶ、フィデルのせい」 9歳の少女アンナの目線から、激動の70年代を見つめたヒューマンドラマ。 おはなし:1970年代のパリ。弁護士の父と雑誌記者の母を持つアンナ(ニナ・ケルヴェル)は名門カトリック女子小学校に通う少女。しかし、両親が共産主義に ミチの雑記帳【2008/04/17 22:50】
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