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yukinojyo

監督:レフ・アタマーノフ
脚本:L. アタマーノフ G. グレーブネル N. エールドマン
1957 ロシア

■Story

北の国に住む少女ゲルダと少年カイは、向かいの家に住む幼なじみで、大の仲良し。ある雪の晩、雪の女王を怒らせてしまったカイは、氷のかけらで目と心に呪いをかけられてしまう。雪の女王に連れ去られたカイを助けるために、ゲルダは一人で旅に出る…。

■Review

アンデルセン童話の代表作の一つ。
1957年のロシア(ソ連)製作のオリジナル版に、新しく日本語字幕を付け直したものが劇場で公開されたので、見に行ってまいりました。こういう機会でもなければ劇場で見るチャンスはないだろうと思うので、ジブリに感謝です。

たぶん幼い頃に絵本を持っていたと思うのだけれど、大人になってこのアニメ作品を見て、やっぱり大好き~!と改めて実感。アンデルセンと言えば他に、みにくいアヒルの子、裸の王様、人魚姫、マッチ売りの少女…などが有名だけれど、その中でも人魚姫と並んで一番のお気に入り。

50年前の作品ですが、アニメとしての動きは滑らかで、絵もキレイです。
最近の作品と比べてしまうと、音楽の使い方にちょっと物足りなさを感じてしまったり、展開が唐突に感じる部分も確かにあるけれど、話が進むにつれ自然に引き込まれてしまう。道中訪れた国のお城に忍び込むあたりからは俄然盛り上がってきて、ワクワクしてしてしまった~。特に、山賊の娘とのエピソードは秀逸です。

最後にたどりついた北の地で氷の女王と対面しますが、女王は一言も発せず、何もしないんですよね。ゲルダの涙でカイにささった氷のかけらが溶け、カイが暖かい人間の心を取り戻した所を見て、そのまま去ってしまう。静かで盛り上がりには欠けるけれど、女王の心の機敏が感じられて、印象に残るシーンでした。氷の女王はカイをこらしめるために攫った訳じゃなくて、カイのことが気に入って、自分の傍に一緒に居てほしいと願って氷の城に連れて行ったんだよね。絶対的な力を持つ存在ではあるけれど、その描かれ方はとても人間的。

そもそも、王子様の助けを待つお姫様の話ではなくて、小さな少女が仲良しの男の子を取り戻すため、一人で冒険の旅に出るというところが良いです。
絵本を手元に置いておきたくなっちゃった。

同時上映の『鉛の兵隊』(1970年 ロシア)も良かったです。
1本足の鉛の兵隊が、踊り子の人形と恋に落ちるが、意地悪な魔法使いが邪魔をして~というストーリー。この兵隊がとにかく一途でいじらしくて、最後は少し切ない美しいお話です。

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