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監督・脚本:ニキータ・ミハルコフ
キャスト:セルゲイ・マコヴェツキィ ニキータ・ミハルコフ セルゲイ・ガルマッシュ ヴァレンティン・ガフト アレクセイ・ペトレンコ ユーリ・ストヤノフ セルゲイ・ガザロフ ミハイル・イェフレモフ アレクセイ・ゴルブノフ セルゲイ・アルツィバシェフ ヴィクトル・ヴェルシビツキィ ロマン・マディアノフ アレクサンドル・アダバシャン
2007 ロシア

■Story

養父であるロシア人元将校を殺した罪で、チェチェン人の少年が裁かれようとしていた。検察側は最高刑を要求。審議が終了し、後は12人の陪審員による表決を待つばかり。一見ごく簡単な事件で、すぐに結論は出るものと思われた。だが、まさに全員が有罪に投票するかと思われた時、一人の男が異議を唱える…

■Review

有名なアメリカのオリジナル版を見た事がなくて、せっかくリメイク版が公開になるし、評判もいいので見ておくか~…という程度の認識だったのですが、見応えのある作品でした。

オープニングから、被告となった少年の心象風景がモノクロで描き出されます。
自転車に乗って駆ける少年、美しい母親、回り続ける車輪、爆撃の様子…
法廷劇と思っていたので、ちょっと意外な始まり方でした。

現実的な時間枠は、12人の陪審員がいる陪審員室(これが学校の体育館っていうのがまた良い)の中だけでほぼ進んで行きます。時折少年の独房の様子も映されるけれど、彼の台詞はほとんどなく、歩いたり、背中を丸めて横になったりするだけ。でもそこに、オープニングに見られたような、少年の記憶とも心象風景ともとれる映像が、要所要所に挿入されていくので、密室劇という圧迫感はありません。謎を解くための手がかりとかじゃない、情緒的な映像が印象に残ります。

実は、事前に予想していたのと全然違う作品だったんですよね。
有罪が優勢→どんでん返しがあって最後は全員一致で無罪に…という流れかなと思ってたんですが、最終的な論点が「無罪か有罪か」ではなく、「無罪にすべきか有罪にすべきか」にまで至るなんて。無罪にすること=無条件での救いではない、という意味では(シチュエーションは違うけど)『告発』を思い出すなぁ。日本でももうすぐ裁判員制度が始まりますが、こういうのを見ると色々と考えてしまいますね。

結論に至るまでの過程も興味深かったです。
論理的な議論の末というより、むしろ感情的に意見を変える人が多いんだもの。
日和見的だったり、自分勝手だったり、気が弱くて人の意見に左右されたり、すごく人間くさい。

その中で12人の男たちが自身のエピソードを語っていくのだけれど、個人的に一番印象的だったのは、墓守の話(墓守っていう響きも好き)。特に感動するような話ではないけれど、どこの世界も同じなんだなぁって。彼のやってることはただの詐欺に違いないけど、そのお金で故郷の町に学校を建てたり送迎用のバスを買ったりしている。「新しい学校を建てたお金がどこから来たかなんて、誰も気にしない」っていうのは、皮肉だけどリアルだ。

他の方のレビューを拝見していたら、オリジナルとは全く違う作品に仕上がっているようなので、やっぱりオリジナル版の方も見てみたいです。三谷監督の『12人の優しい日本人』も面白そう。

☆公式サイトはコチラ



アカデミー賞外国語映画賞ノミネート作品なのに、見ている人が少ないような気がする本作です。
ミハルコフ好きの私としてはちょいと寂しかったのですが、Nyaggyさんには選んでいただけて嬉しいです。
墓守の話はとりわけ印象的でしたよねぇ。
人の生死も何もかも金儲けの手段にー
『おくりびと』を観た時になぜかこの話を思い出してしまいました。
三谷作品も日本人気質をユーモラスに切り取っていて面白かったですよー。
【2008/10/01 23:03】 URL | かえる #-[ 編集]
かえるさん、こんにちは!
私が観に行った時は、劇場は割と埋まってましたが、どうなんでしょう?
確かに、レビューを見かける頻度はあまり高くない気がします…。

きっかけはなんとなくでも、観にいって良かったです!
普通の法廷劇を想像してたのですが、いい意味で裏切られました。
墓守の話で、人の生死も何もかも…って、本当にそうですね。
方法はもっと巧妙であるとしても、日本でもロシアでも同じなんだなと思いました。

『おくりびと』はなかなか評判いいですね~。
三谷さんの作品は楽しめそうなので、気楽に見たいです。
【2008/10/02 12:51】 URL | Nyaggy #-[ 編集]














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