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waltswithbasir

監督・脚本:アリ・フォルマン
2008 イスラエル ドイツ フランス アメリカ

■Story

バーで旧友と再会したアリは、友人から不思議な夢の話を聞く。そして、自身の中である時期の記憶が抜け落ちている事に気づく。どうして忘れてしまったのか?その理由も分からないまま、失った記憶を求めて旅に出る…

■Review

冒頭、疾走していく26匹の犬たちに圧倒される。
カットの見せ方や、躍動感が素晴らしくて。押えた色味も、いい感じ。
一見切り絵のような人や動物や戦車が、滑らかに動き出して物語を形作っていく。

特に予備知識は仕入れていかなかったけれど、レバノン侵攻を扱ったドキュメンタリーなので、心が打たれるのもある程度覚悟していた。実際、向かっていくラストはとても重いものなのだけれど、実写でストレートに表現するのではなくて、美術的に優れたアニメーションを使い、失った記憶を取り戻すというミステリーの要素を持たせたことで、映像作品としても楽しめる仕上がりになっているところが素晴らしい。

あるバーに呼び出された男は友人から、戦争時に見張りの犬を射殺した際の記憶が、20年以上経ってから急に夢として現れるようになった…という話を聞く。それを引き金にして、抜け落ちていた自身の記憶の中からある象徴的な一場面だけが蘇るが、それが何なのかは分からない。ここで、心理学者の友人の話がなかなか興味深かったです。人間の記憶はとても曖昧なもので、自分の都合の良いように頭の中で変換してしまうのだと。実際には行ったことのない場所に、確かに行った事があると勘違いしたり。過去の思い出は得てして曖昧で、美しく捉えてしまいがちだけれど、自分の中の記憶のいくらかは、もしかしたら脳内で都合よく変換されたものなのかも。人間の脳って、つくづく面白い。

時には、忘れる事で人生を前向きに生きる事ができるけれど、痛みも全て忘れてしまったら、そこから学んで先に進む事ができない。だから男も、最後には全てを思い出す。

話が核心に迫っていくにつれて、途中までの素晴らしい疾走感が徐々に失われていくのが、ちょっぴり残念。幻想的な美しいアニメーションで引っ張ってきたのに、最後の最後で実写映像を挿入するのも、なんだかズルイなぁって気もする。…けど、インパクトは強い。やっぱり、観てよかったです。

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