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ボルベール<帰郷> コレクターズ・エディション

監督・脚本 : ペドロ・アルモドバル
キャスト: ペネロペ・クルス カルメン・マウラ ロラ・ドゥエニャス ヨアンナ・コバ ブランカ・ポルティージョ 
2006 スペイン

■Story

失業中の夫の分まで働き、15歳の一人娘(ヨアンナ・コバ)の母親としてもたくましく明るく生きるライムンダ(ペネロペ・クルス)。ところがある日、娘のパウラが父親を刺し殺してしまった。また、ちょうど同じ夜、故郷の町で最愛の伯母も息を引き取ってしまう。ライムンダに突然降りかかる二つの死。娘を守るために、秘密を守り通す事に決めたライムンダは、空き家になった隣のレストランの冷凍庫に死体を隠すことを思いつくが…

■Review

私の敬愛するアルモドバル監督の新作。
1年以上前から、ず~~~~っと心待ちにしてました。
待ちきれなくて、先に公開されていたイギリスのアマゾンからDVDを取り寄せようかと思ったくらい。

鑑賞後のこの感覚をどう表現したらいいのか、分からない。
アルモドバルが描き出す世界に、すっかり溺れてしまったような感じ。
脳ではなくて、肌から、それこそ体中の毛穴から直接入ってくるような…。

全体としてサスペンス仕立てになっているんですが、見所は謎解きよりも人間ドラマの方ですね。母娘がそれぞれ抱える「秘密」は途中である程度予想がついてしまうし、あらすじだけ並べると、ともすればもっと安っぽい作品に仕上がってしまうんじゃないかと思います。それを、人物の表情、音楽、情景、セリフ、更には匂いという要素を一つずつ丁寧に積み重ねて、とても濃密な作品に仕上げているのはお見事。

ペネロペ・クルスは素晴らしかったと思います!
『オール・アバウト・マイ・マザー』でまだ少女っぽさの残ったシスター役を演じてから、8年ぶりのアルモドバルとのタッグ。どっしりとした母親役を演じても、全く違和感がなくなりましたね。その分年はとったけれど、本当に吸い込まれるような美しさで、自然に惹きつけられてしまう。それにやっぱり、ペネロペは拙い英語でハリウッド作品に出るよりも、母国語で演じる方がずっと生き生きとしてて魅力的!

母親のイレネも、とってもお茶目でかわいくてお気に入り。
私はずっと彼女を幽霊だと信じて疑わなかったんです。
スペインだったら、ちゃんと2本足で歩いて、おならをする幽霊だっていそうな気がして。

お墓のこととか、いくつか気になる習慣があるけれど、あの派手な挨拶のキスは、ラ・マンチャ地方ならではのものなんだそう。一般的には、スペインでは "Dos Besos"(ドス・ベソス)といって両頬に一回ずつ軽くキスをするのが習わしなので、あんなに派手に音を立てて、何回もキスしてたのにはビックリ!あそこまで激しいと、いっそ笑えるなぁ~。パウラ伯母さんのお葬式のシーンで、弔問客達が次々とこの熱烈な挨拶をするシーンが好きです。

他にも好きなシーンはたくさんあるけれど、ペネロペ演じるライムンダが、夫の死体を川の傍に埋めた理由を、娘と語りあう場面がとても印象に残っています。ろくでもない男で、死んでも当然というような扱いをされている一方では、ちゃんとその死を悼んで敬意を払っている。ただの身勝手な行為だと思われるかもしれないけれど、アルモドバルが「品性」と評する、彼女達の死に対するいたわり方が興味深い。
それとやはり、ラストシーンが美しくて秀逸ですね。

この作品にはおいしそうな食べ物がたくさん登場するのも、楽しみの一つ♪
パウラ叔母さんの所でもらった手作りのウエハース、打ち上げパーティで振舞われるモヒート、姉ソーレのアパートでバケツで作った大きなプリン…。なかでも私は、プリンに目が釘付け!しかも、バケツ!?だなんて、なんて素敵なの!(普通のバケツよりかなり小さめでしたが。)あぁ、あれを一人でガッツリ食べてみたい~。

映画を見た後に家に帰って一番最初にした事は、前髪を切ることでした(笑)
だって、ソーレの前髪パッツンの髪型がかわいいんだもの~。
勇気がなくて、あそこまで短くはできなかったけれど。
ソーレを演じるロラ・ドゥエニャスも、『海を飛ぶ夢』で主人公に執着するロサという暑苦しい感じの女性役が印象的で、個人的に好きな女優さんの一人。

全体的にベタ褒めしてしまったけれど、後からもジワジワと愛しさが増すばかり。
私にとっては、間違いなく特別な作品になりそうです。

☆公式サイトはコチラ



Nyaggyさーん、こんばんはっ♪
わたしも途中までは実は幽霊なんじゃないかと、かなり疑り深い目で観てましたよ。でもちゃんと足があった!(笑)

あの女性たちの関係、愛しく思えてたまりませんよね。
なんなんでしょうね、ホント展開は半ば読めてしまうんだけど、
そうそう、Nyaggyさんのおっしゃるとおり、毛穴から入ってくるみたいな、まさにアルモドバル・マジック!

弔問シーンは、本当に美しいとさえ思えたし、においの要素は特徴的でしたよね。母への愛しさを“オナラの匂い”で表現しちゃうなんて、ものすごく強烈! 

そして、バケツプリン!! そっか、スペインでも流行ってるんでしょーかっ??
料理をするシーンが象徴的に登場することも印象的でしたよね。

思わず前髪を切っちゃったNyaggyさん(きゃ~カワイイ!)
思わず「女は料理よねっ」と自己反省したわたし。

今度はまとめて3本続けてみたい気分です。
また何か発見がありそうな気がしませんか?

【2007/07/10 23:05】 URL | Carolita #-[ 編集]
Caroさん、いらっしゃいまし♪
母親イレネを幽霊だと思ってた時は、ファンタジーか??
って思ってたんですけど、違いましたね~。
幽霊が車のトランクの中から出てくるわけないか…。

いつもながら、アルモドバルの女性の描き方には感服です。
こういう作品を見ると、「女に生まれてよかった」って思います。

料理は大事ですよねっ。
私はとりあえず、むしょーにプリンを作りたくなりました。

そうそう、私も過去の作品をまた見返したくなりました!
3部作もそうですが、初期の作品は未見のものが多いので
いつか見てみたいですねぇ~。
【2007/07/11 13:03】 URL | Nyaggy #-[ 編集]
やっぱりペネロペはスペイン映画に出てくれなくちゃですよねー。
スペインにも好きな監督は何人かいますが、最高にハマッたのはやはりアルモドバルなんです。
この独創性はやみつきになりますよねー。
なるほど、毛穴からはいってくるのかもしれませんー。
お葬式のちゅっちゅっを俯瞰で撮ったショットなどもすごく好きでした。
インテリアも音楽も食べ物も小ネタもー。
【2007/07/11 15:13】 URL | かえる #LkZag.iM[ 編集]
こんばんは♪
映画に影響を受けて前髪を切りに行ったNyaggyさん、可愛いです~(笑)
監督への愛が一杯感じられるレビューですね~!
食べ物がみんな美味しそうだったわ。
あのウエハース、どんな感じなんでしょうか?
いわゆる日本のウエハースとは全然別物でしたよね?
姉妹それぞれに持ち帰りのおかずをタッパーに詰めてあったところに母親の愛情を感じました。
【2007/07/11 23:32】 URL | ミチ #0eCMEFRs[ 編集]
かえるさん、こんにちは。
うふふ。そうですよね~。
ペネロペの魅力が十分引き出されてる感じでした!
たくさんの作品を見られているかえるさんも、アルモドバルが
お好きなようなので、嬉しいです♪
この監督の感性って独特ですよね。
そうそう、お葬式の挨拶のシーン、俯瞰で撮ってるところが
効果的!と思いました。面白いショットですよね。
【2007/07/12 13:03】 URL | Nyaggy #-[ 編集]
ミチさん、こんにちは。
最近の雨模様のおかげで、パッツン前髪は湿気で微妙な感じに…。
スペインはカラっとした気候なので、ウラヤマシイ~。
ウエハースは私も疑問です。
どんな味なんでしょうね??
見た目的には、もっとパンとか焼き菓子っぽい感じだったような…。
タッパーに、ちゃんと名前が書いてあるのもいいですよね!
そういえば、その字では母親を識別できなかったのかな?
【2007/07/12 13:08】 URL | Nyaggy #-[ 編集]














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女は、血を流すたびに強くなるー。アルモドバル 監督が描き続けた、女性讃歌の最終章は、「 女に生まれたことを誇りに思える 」 作品でした。 『 ボルベール < 帰郷 > 』( 2006年/スペイン 原題:VOLVER )【監 Caroli-ta Cafe【2007/07/10 23:06】
鮮やかに艶やかに朗らかに歌いあげられた女性讃歌。去年のカンヌ映画祭の時から、1年間待ち焦がれていたペドロ・アルモドバルの新作がやってきた。これって、TOHO系で堂々拡大上映されているんだよね。鬼才と呼ばれていたアルモドバルの作品がいつの間にそんなにポピュラー かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY【2007/07/11 15:02】
映画館にて「ボルベール 〈帰郷〉」カンヌ映画祭で最優秀脚本賞と最優秀女優賞を受賞、アルモドバル監督の女性賛歌三部作。おはなし:10代のころ母親を火事で失ったライムンダ(ペネロペ・クルス)は、失業中の夫と15歳の娘パウラのために日々忙しく働いていた。ある日、火 ミチの雑記帳【2007/07/11 23:28】
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